何となく知っているつもりだったVierlande sampler。
集めた資料に目を通して、考えをまとめる機会を持ちたいと思っていました。
整頓した結果、ネットや書籍などで見ることのできたアンティークの作品数は56。
リプロダクション(復刻)しか見られなかった作品は2つ。合わせて58作品になりました。
モノクロ写真でしか確認できなかった作品、刺繍糸が劣化して一部が欠けている作品、
未完成の作品など、色々あります。

-はじめに- 
いま私が58作のサンプラーと資料から、Vierlande samplerをどう見ているのか綴りました。
全体の傾向をなるべく客観的に捉えるために、「多い・少ない」に替えて作品の数を出しました。
また、必要に応じて、情報の裏付けになる出典やリンクなどを添えています。
1記事にしているため、ボリュームがあります。
Vierlande samplerに興味を持たれた方への参考になれば幸いです。
なお、モチーフの意味については観察から外れますので、参考誌の紹介にとどめています。

=Vierlande sampler=
アンティーク・クロスステッチ・サンプラーの一種。
フィアランデの少女達が、地域共同体に伝わるモチーフやアルファベットなどを刺繍した布。
モチーフや文字の見本(サンプル)を集める目的と、ステッチの練習を兼ねていたと考えられる。
(現存しているアンティークの、クッションカバー・衣装・葬儀に使われる布などには、
 サンプラーに見られるモチーフと同じものがステッチされている。)
また、新たに作られるサンプラーの見本にもなっていたと思われる。

以下、項目を7つに分けています。
Index
 【1】デザインの概略
 【2】素材、色
 【3】ステッチの種類
 【4】モチーフの種類
 【5】年代
 【6】アルファベット
 【7】フルネームと省略名


【1】デザインの概略
全体として密な外観で、幾何学的なモチーフが際立っている。
特に高い密度の作品では、モチーフが狭い間隔で並べられ、
空いている隙間は、小さなモチーフ・アルファベット・数字で埋め尽くされる。
一般的に、円形・ひし形・樹木状の大きなモチーフは、水平方向に同じ種類で並んでいる。
その場合、円形・ひし形は、隣り合うモチーフ同士の中心が水平一直線上に揃えられる傾向にある。
また、1つのモチーフをよく見ると、植物(カーネーション・バラ、他)、
動物(小鳥・鹿、他)、王冠、天使などで構成されている。
これらの構成部分は、モチーフの種類を超えて、同形・類似形が繰り返し現れる。
+ + +
Vierlandeのサンプラーを「美しい」と思って惹かれる理由は、
モチーフの対称性・配置のバランス・類似形の繰り返しにあると考えています。
無機質な幾何学形ではなく、生命に溢れているところも魅力のひとつだと思います。

【2】素材、色
材質は、リネン布にシルク糸の組合せが一般的。
糸は、まれにコットン(*1)やリネン(*2)が使用されている。

58作のうち7作は、糸の色を見分けられなかったため、51作を観察の対象とした。
「Vierlande samplerといえば黒糸」と考えられるほど、黒が多く使われている。
主に黒糸でステッチされた作品は8割近くになる。作品数は39。
うち、黒一色と識別できたのは14作。
大半が黒で刺され、わずかに赤・白・青など1色以上が加わっていると確認できたのは20作。
残り5作のうち3つは図録上で黒とされていたが、資料の厳密さに問題があったため、
また2つは、黒一色とはっきり判別できなかったため、どちらにも分類していない。

珍しいケースとして、主に赤糸・青糸のものと、多色使いがある。
赤糸メインの作品は、3つ。うち2つが赤一色。
青糸メインの作品は、2つ。うち1つが青一色。
多色使いの作品は、7つ。
なお、メインカラーが2色以上の作品を、多色使いとしている。
多色使いは2つのパターンに分かれ、「1モチーフごとに1色」と「1モチーフに2色以上」がある。
前者は2作、後者は5作。

*1:前後しますが、【5】の*6で1例を挙げます。
*2:メトロポリタン美術館、収蔵サンプラーの詳細情報より ⇒ Collection Database へ
  「Linen(糸) on linen(布)」とあります。

【3】ステッチの種類
主にクロス・ステッチが使用されている。
作品によっては、一部にランニング・ステッチ(*3)、サテン・ステッチ(*4)、ウェーブ・ステッチ(*4)、
ダブルランニング・ステッチ(*4)なども加わる。

*3:ヴィクトリア&アルバート博物館、収蔵サンプラーの詳細情報より⇒ V&A Search the Collectionsへ
*4:"Muster und Zeichen: Patterns and Motifs"(pp.50-51)より。ISBN 978-3729110809
  ザンクト・ガレン織物博物館(Textilmuseum St.Gallen)のサンプラー・カタログ(図録)です。
+ + +
憶測に過ぎませんが、復刻されたチャート上でバック・ステッチが指定されている箇所は、
実際にはダブルランニング・ステッチの可能性もあると考えています。

【4】モチーフの種類
代表的な大モチーフは3種類。それぞれに中~小のサイズもある。
全て幾何学的でシンメトリーの要素を持つ。
洋雑誌に出ていた名前と共に記すと、
円形 (独)Rosette, Kreis (英)circular medallion, circular ornament
 出現率ほぼ100%のモチーフ。1作品のみ判定に迷ったので除外した(対象作品は【5】の*5)。
ひし形 (独)Raute (英)diamond, rhombus
 特徴として、例外なく上の角が欠けている。欠けている部分には、王冠・花・
 向かい合った鳥などがステッチされる。何も加えられない場合もある。
生命の樹 (独)Lebensbaum (英)tree of life
 2タイプに分かれ、壺に入っているものと、根本が三角形になっているものがある。
なお、円形モチーフ内には、双頭の鷲がよく見られる。生命の樹に組み込まれていることもある。

上記3種類のモチーフは、2分の1または4分の1だけを刺して、残りの部分を完成させていないものや、
もとから1/2、1/4しかステッチをしていない例がある。
1/2、1/4モチーフを1つ以上含む作品数は27。全体の4割強に見られる。
ただし、未完成や一部分であっても、シンメトリーの1/2または1/4を刺した時点で、
サンプラー(見本)の役割は十分に果たしていたと考えられる。

その他に、よく見られる個別のモチーフは以下の通り。
・天使: 全身があるもの、胸像の形をしているもの
・小モチーフ: 王冠・鍵・動物(小鳥・鶏・鹿)
・ボーダー模様

ところで、出現率は極めて低くなるが、幾何学的ではない大ぶりのモチーフも数種類ある。
以下にいくつか例を挙げる。
・アダムとエバ(蛇が巻きついた知恵の樹の左右に、アダムとエバが立っている)
・ヨシュアとカレブ(大きな葡萄を1本の棒にかついだ二人が、左右に立っている)
また、1作でしか見られなかった珍しいモチーフとして、帆船、単独の絵的な双頭の鷲、などが存在する。
+ + +
モチーフの解説は、SANQ#58, Spring 2010(pp.36-37)に載っています。ご参考まで。
補足として、1801年のサンプラー(p.36)下部中央にステッチされている「ハート状のリース」は
この1作でしか見られなかった非常に珍しいモチーフです。
どこかで見た憶えがあるのに…と思っていたら、フリーチャートでした。
Needleprint(Jacquelineさん)のブログで、とてもよく似たデザインが公開されています。
日本語記事へのリンク⇒Needleprint日本(管理人Sahoさん)へ
モチーフを解説している雑誌は他にもありますが、10年以上前に発行されたものになります。
タイトルのみ挙げておきます。後日、個別の記事にする予定です。
・(Burda) Anna Special Kreuzstich E535, 1999
・ORNAMENTE  April 1994 Heft 2

【5】年代
作品に残されている西暦のうち、最も古い年は1756(*5)、最も新しい年は1863(*6)。
このことから、1800年の前後およそ50年、合わせて約100年ほどの期間に
幾何学的なモチーフを特徴とするサンプラーが作られていたと推測できる。
ただし、1756年と1863年の作品は、典型的なものとは特徴がかなり異なっている。

ステッチされている年の分布には偏りがあり、1756~1800年(18世紀後半)の作品は4つ。
1801~1850年の作品は38。西暦が確認できる作品のおよそ8割が19世紀前半に集中している。
 
西暦が1つ以上読み取れる作品数は46。全体の約8割に当たる。
このうち、糸の劣化で下1~2桁が読み取れない作品数は4。この4作は全て1800年代。

西暦が残っているサンプラーのうち、半数を超える28作には、
数字の近くに"ANNO"の4文字が添えられている。
古いドイツ語では、"Anno"単独で「~年に」を意味する、と辞書にあった。
"Anno"は、西暦を示すラテン語"Anno Domini"に由来する。

一般に、西暦が1つの場合には、未完成作品ならステッチの開始年、完成品なら完成年を指し、
2つの場合には、それぞれが開始年と完成年を指していると思われる。
ただし、未完成作品であっても、西暦が2つ残されている例外が1作ある。
 
*5:The Scarlett Letterから"VIERLANDE SAMPLER by A.W. dated 1756"(チャート、キット)、
  permin of copenhagenから"Vierlande 1756"(キット)として復刻されています。
  オリジナルのメインカラーは赤、ごく一部に黒の使用あり。
*6:SANQ#58に"1863 Vierlande Sampler"としてチャートの掲載と解説があります。
  オリジナルの糸はコットン。珍しい多色使い。1モチーフごとに1色使用。サイズも小ぶり。

【6】アルファベット
大文字・小文字、ブロック体・筆記体、多種多様なアルファベットがステッチされている。
そのうち、2セットの大文字ブロック体は頻繁に見ることができる。
片方のセットは文字のサイズが大きく、もう片方は小さい。
両方を含む作品数は46。全体のおよそ8割になる。
この2種類のアルファベットに注目して、特徴をまとめた。

 -アルファベット・その1-
先ず、サイズの大きなものは明確に他のサンプラーの文字と区別できる外見を持つ。
Vierlandeとその近くの地域以外では見られない書体だと思われる(*7)。
2×2マスの正方形を基本の1ドットとして組み上げたような形状で、
長い直線の中央に膨らみと1ドット分の空白があり、
文字の端にはヒゲ状の装飾がところどころに付いている。

このアルファベットは、基本24文字のセット。
現代の26文字に足りない2つは、JとU。
足りない理由は、アルファベット(=ラテン文字)の歴史に関係している。
(本筋から逸れますので、説明を省略します。興味がありましたら調べてみてください。)
Jは1度も見ることができなかった。
Uの形が確認できたのは、2作(*8)。
また、Vに見える文字が2つ連続して並んでいる作品が6つあり(*9)、
先に出てくるV状の文字がUだと考えられる。
なお、Qは例外なくPを左右反転させた形をしている。

この大サイズの大文字が横1列におさまらない場合、一般には改行されて2列目左へ続く。
ところが、これに当てはまらないケースが17作あった。
無視できない数なので、サンプラーの特徴だと考えて観察することにした。
2列目左へ改行されないケースは、大きく3つのパターンに分かれる。
特に、3つめが興味深い。
1つめは、X以降の一部が省略されるパターン。該当する作品数は11。
 うち8作は、列に入らなかった文字が省略されている。
 残り3作は、列に入らなかった1文字以上を下方の余白にステッチしてから省略されている。
2つめは、文字列が右端へ届いたあと、残りの文字が上方の余白に刺されている。
 省略はなく、A-Zが一揃いある。該当するのは1作のみ。
3つめは、同じく文字列が右端へ到達したあと、右辺に沿ってステッチされるパターン。
 該当する作品数は6。このパターンでは、ほとんどの文字が90度右に倒されている。
例えば、【3】でリンクしたV&Aのサンプラーでは、右上の樹の右側に横倒しのYがうっすら見える。
糸が欠けているためWeb上の画像では見づらいが、水平列には「~STVWZ」とステッチされている。
列に入りきらなかったXとYのうち、Xは倒されずにWZの真下に刺されていた形跡が残っている。
Yのみ90度右に回転させた形でステッチされている(*10)。

*7:近隣の地域 Winser Elbmarsch、1805年のサンプラーにも同じ書体が見られます。
  "Stickmustertucher. Mit drei grosen Musterbogen"(p.37)ISBN 978-3475524752
  Winser Elbmarschは、Vierlande(Altengamme)から見てエルベ川を挟んだ対岸になります。
  掲載されていたサンプラーは多色使い。アルファベットは約10色でステッチされています。
  各文字は2色で刺されていて、隣り合う文字同士は組合せの色が異なっていました。
*8:Uの大サイズが見られる1作を挙げます。
  メトロポリタン美術館、収蔵サンプラー ⇒ Collection Database へ
*9:"Museum Celle sampler 1826"で見ることができます。⇒当ブログ内の過去作へ
*10:V&A Search the Collectionsにアカウント登録して得た最高画質のイメージから確認しています。
  糸が欠けていますが、ステッチされていた部分は布目が広がっていますので、
  およその文字の形と向きを推測することができます。

 -アルファベット・その2-
よく見られるもう1種は、大サイズの文字を縮小したような形をしている。
この小サイズの大文字は、Vierlande以外のアンティーク・サンプラーでも似た書体を見ることができる。
基本は同じく24文字のセット。Jは、やはり見られない。
Uについては、大サイズと異なる点があり、「VV」と2つ連続しているように見える例はない。
4作で、現代のUと同じ形を確認できた。また、2作では変わった形が見られる。
近い形状を、Vと合わせて文字入力で示すと"UV"と"∨∧"。
"∨∧"は、この順序でステッチされている。
また、Qは基本的にPを反転させた形をしているが、1作だけQの形をしている例外があった。

-謎のアルファベット-
ところで、上記2種類の書体には、謎の文字が存在する。
この文字を、1つ以上含んでいるサンプラーの数は16。
現れる位置はほぼ決まっていて、A-Zの列内であれば、Tの前、Tの後、またはZの後。
A-Zの列から外されて、ランダムに置かれることもある。
形は大きく3タイプに分かれる。
SとT、またはTとZを重ね合わせたような形状。あるいはZと等価の文字エッジュに似た形がある。
                               参考⇒Wikipedia「エッジュ」へ
大サイズが含まれている作品数は9。いずれの作品でも1文字しか見られない。
小サイズが含まれるのは13。うち、異なるタイプの2文字がステッチされている作品が2つある。

左上辺りに不思議な文字があります。これはエッジュに似たタイプ。小サイズ。
私がステッチした"Museum Celle sampler 1826"の一部です。オリジナルも全く同じ形をしています。
+ + +
憶測になりますので、補足として記します。
謎の文字は、ドイツ語に特有の文字「エスツェット(s)」かもしれないと考えています。
現代のエスツェットには大文字がないので、初めは可能性から外していました。
けれども、エスツェットの歴史に関する要約文を読んで、可能性はゼロではないと思い直しています。
                      参考⇒「エスツェットの歴史」へ(岡本順治研究室Webページ内)
要約の内容は仮説とされていますが、謎の文字をこの説に当てはめて考えると、
表れる場所と文字の形に揺らぎがある理由も納得できるように思います。

【7】フルネームと省略名
全体のおよそ9割に、フルネームまたは省略名がステッチされている。作品数は53。  
うち、両方が残されている作品数は12。

省略名は、姓と名のそれぞれ「最初の2音節から頭文字を取る(*11)」習慣が広く見られ、
主に4文字で表される。4文字ではない場合もあり、省略名の文字数範囲は2~6。
文字数が2の場合は、普通のイニシャルだと考えられる。

フルネームと省略名の場所は、アルファベット列A-Zのすぐ後ろが一般的。
また省略名は、胸像のような天使モチーフの左右の羽の下に、
名前と姓に分けられて2文字ずつ置かれることもある。
例えば、【3】と【6】でリンクしたV&Aのサンプラーでは、2ヶ所に省略名がある。  
1つ目は最上列。糸が一部欠けているが「~XYZ I TKWB ANNO1807~」のTKWB(*12)。
なお、TKWBの前にある"I"は、名前の一部ではなく別に意味がある。詳細は次の段落にて。
2つ目は最下部。天使の羽の下にTK, WBの文字がある。

さて、フルネームや省略名の前に置かれた"I"は「若い未婚の女性」を意味する。
この「若い未婚の女性」を示す文字が残されているのは、14作(*13)。
うち11作では、"I"の一文字だけが刺されている。
残りのうち2作では"I"が省略されずにステッチされている。
1つは、小サイズの大文字で"IVNFER"と綴られている。
 当時のアルファベットでは、I≒J、V≒Uなので、置き換えて"JUNFER"。
 Junferは手持ちの辞書には載っていない。Jungferの別表記、またはgの刺し忘れだと考えている。
もう1つは筆記体。厳密には"Iungfer"と綴られているが、見かけ上は"Jungfer"と読める。
 筆記体のIは、Jに近い形をしている。また、筆記体ではuとvの区別がある。
"Jungfer"は辞書に載っていて、古い言葉で「若い未婚の女性」を指す。
 
*11:"Norddeutsche Stickmuster aus Vierlanden"(p.30) ISBN 978-3475524943
  姓または名が1音節しかない場合は、先頭と末尾のアルファベットを用いるそうです。
  示されていた1音節の例は、Ge-Sche RiecK (Gesche Rieck)。省略名はGSRK。
  GSRKの名が入っている1841年の復刻図案は、サテン・ステッチ用のアウトラインでしたが、
  省略の規則は同じです。 
*12:V&Aの詳細情報にはTH WBとありますが、正しくはTK WBだと捉えています。
  ところで、ステッチされている省略名からは、逆にフルネームを推測することもできます。
  TKWBのフルネームは、Trin-Ke Wob-Be、またはWob-Ben の可能性があります。
*13:1作だけ"IF"と2文字に省略されている作品があり、復刻を手掛けたデザイナーのSabineさんは、
  IFを"Jungfrau" =maidenだと説明されています(意味はJungferと同じ)。
  リンク先、箇条書き(-)の3つ目です。⇒European Reproduction Samplers (Sabineさんのサイト)

まとめは以上です。
あともう少し記事を続けます。

=備考=
サンプラー愛好家の間で広く知られている、Quaker sampler(クエーカー・サンプラー)と
似た雰囲気がありますが、相互に関連があるかどうかは分かっていないそうです。
Needleprint社の書籍"Quaker School Girl Samplers from Ackworth"(pp.47-48)、
メダリオン・モチーフの由来を考察する部分で取り上げられていました。ISBN 978-0955208614
ついでながら【3】【6】【7】でリンクしたV&Aのサンプラーが載っています(p.47)。

最後に、ちょっとした好奇心で、有名な復刻サンプラー同士のステッチ密度を比較。
比較の対象は、Mary Wigham 1790(Needleprint)と、Museum Celle sampler 1826(permin)。
結果は、およそ10%の差です。Quaker側は、約30%(*14)。Vierlande側は、約40%(*15)。
Quakerも見た目が「ぎっしり」ですが、Vierlandeと比べて密度は全般にやや低くなりそうです。
なお、Mary Wigham 1790の総ステッチ数とステッチカウントは、SALの公開情報を参照しました。
*14: 30.5% ≒26,564 stitches÷(290×300)×100
*15: 40.1% ≒approx.37,800 stitches÷(283W×333H)×100
+++
【SANQ】Sampler & Antique Needlework Quarterly
サンプラー専門の洋雑誌。年4回発行の季刊誌。
ここ数年内に発行された号は、売り切れるのが早くなっています。
まとめ買いをしようとのんびり構えていると、バックナンバーを買い逃しそうです。
現在の最新号は#64, Fall 2011。

【SAL】stitch-a-long
同じデザイン(あるいはテーマ)で、ステッチャーさん達が集まってステッチする企画。
各自が好きな糸や布を選ぶ傾向があるため、バラエティに富んだ作品が見られます。
「ステッチで共走」する、刺激的で素敵なプロジェクトだと思います。
と、知ったようなことを書いていますが、参加経験はありません。外野からの感想です。
また、デザイナーさんが企画するSALの中には、完成イメージが最後まで伏せられ、
分割されたパートが少しずつ公開されるMystery SAL(MSAL)と呼ばれるものもあります。