over1のステッチをほどいた話を書きます。
天使の横にある円形モチーフ、中心辺りでチャートミスをしていました。
先ずは、修正の前後を比べた写真を。

References: Museum Celle sampler 1826 (permin), Anna E535, ORNAMENTE 1994/2
Fabric: Permin(Wichelt) 40ct Natural Brown Undyed
Threads: AVAS - Soie Surfine color#586, #109
284W×331H, 1over1

=解き作業=
何とか周辺だけをほどくことができました。無駄にした糸は50cm×1~2本程度。
最悪1モチーフの半分を覚悟していたので、ラッキーでした。
ほどいた糸は、痛んでちぢれ麺のようにクセがついているので処分行きに。

普段から、刺し間違えたときは、針の先を使ってほどいています。
初心者の頃はリッパーで切っていましたが、今は全く使っていません。
切って芝生のようになった部分を見ながら糸を抜くのは、どうにも苦手なのです。
糸を取り去った後に、布に残った繊維をテープで取るのも苦痛。
私は、針で慎重にほどく方が楽だと感じています。
ほどいた糸が長くなったり、糸を割ってしまったときは、その都度ハサミで切っています。

一般的な太さの刺繍糸(25番糸)・40ctリネンでの1over1、と比べた感想になります。
Soie Surfine、ほどく作業そのものは予想していたより楽でした。
糸が細いおかげで布目からスムーズに抜け、糸を割ることもほぼなかったです。
けれども、ほどき始める場所を探すのは難しいです。糸の始末場所が見えません。
ほどいた後に撮った裏側。拡大しても分かりません。


始末場所は、チャートからおよその見当をつけました。
チャートには、刺し進めるための区切りと、日毎に違う色で塗り潰しを入れています。
それでも今回いい具合にほどけたのは、かなり運が良かったのです。
この先、またほどく機会がきっと出てくるでしょうから、糸1本で刺した切れ目が分かるよう
チャートへ簡単な描き込みをすることにしました。
ほどき間違えて泥沼になることを考えれば、少しの手間をかける値打ちはあるはずです。

間違えた場所の周辺をカンで切るのは、最後の手段だと思っています。
場所を特定せずに切ると、正しく刺してある部分までほどく苦行を背負い込みそうだからです。
それに、切った前後のうち、ステッチを逆にほどく側は少々面倒なだけで済みますが、
コンチネンタル・ステッチで刺したover1の進行方向をほどくのは…想像だけで気が遠くなります。
結局、また別の部分を何度も切ることになるでしょう。
なるべく避けたい解き作業、最終的に少しでも負担が軽いと思える方法にしています。

=余談=
ほどいた糸は痛んでいるので、通常は処分しています。
けれど、過去に糸の残りが心もとないとき、割らずに済んだ糸を再利用したことがあります。
ほどいた糸をアイロンで真っ直ぐに伸ばして使いました。
非常手段として一応は有効でした。が、邪道です。お勧めはできません。
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【Frog stitch】ステッチした部分をほどくこと。=Froggingとも。
カエルの鳴き声ribbitが、rip-it (ほどいて!)と似ていることから。
辞書には載っていないスラング。
失敗してもユーモアで和みたいものです。